創作に関わる危険性の考察

どうも、RinDaです。

 

今回は人気漫画「アクタージュ」の作話担当者が逮捕されたことを受けて「創作に関わる危険性」について記事にしたいと思います。

 

アクタージュとは、女優を志す女子高生の主人公が、とある映画監督にその才能を見出され、一人前の役者として成長していく様を描いている役者成長物語です。

 

私も単行本をまとめ買いして読みました。

 

今回の事件は実にショックでしたが、腑に落ちる点があったので、これを題材に作家や役者を職業にしている人が陥りやすい状態について示唆をしておこうかと思います。

 

目次

 

感情移入が商売道具

作家と役者の共通点は「感情移入」が商売道具であることです。

どちらの職業も作品の中のキャラクター達に感情移入をし、それを表現することで聞き手や読み手の感情移入を促すことが仕事の一環と言えます。

 

役者の場合、感情移入するキャラクターが誰かは分かりやすいですが、作家の場合は誰に感情移入して作品を書いているかわかりにくいですよね。

 

作家の場合はいくつかパターンがあるのですが、大体が「作品の中に一人、自分役を置いている」パターンか「自分の要素を登場人物に分け与えている」パターンでしょう。

もしくは、「世界を一から作り上げる神」の視点から書いている方もいるかとは思いますが、とても稀だと思います。

多かれ少なかれ、マンガのネタは作者自身が内包しているモノで、作品の中に自分をモチーフにしたキャラクターを作る可能性が大いにあるということですね。

 

誰に感情移入していたか

では、今回のアクタージュの作話担当の方は、作中のどのキャラクターに感情移入していたのでしょうか?

 

アクタージュの中で物語全体を操っている人間と言えば、分かりやすいと思います。

 

映画監督の黒山墨字です。

 

おそらく、黒山監督に感情移入をして作品を書いている可能性が高いと私は踏んでいます。

 

この黒山というキャラクターは、主人公に仕事を取ってきたり、課題を与えたり、窮地を救ったりする、いわゆる「師匠キャラ」です。

 

作家として、とても感情移入させやすいキャラだと思います。

 

実際に黒山の思い描いた通りに物語が進んでいるような描写が、単行本12巻の段階では多く見られており、同一視しているような印象さえ感じます。

 

感情移入の落とし穴

この黒山は、主人公を導く大人のキャラとして描かれいますが、その本質は「どんな手を使っても自分の取りたい映画を撮る」という割と若々しい信念にあります。

 

おそらく作話担当の方も、「どんな手を使ってでもいい作品を書く」という信念を持っていたか、そういう信念を持った人間に憧れていたのだと思います。

 

そうなるとかなりストイックな人間性を想像することができます。

そういう作家は取材や構成に賭ける熱量が尋常じゃない人が多いです。

作品の質を上げるためには取材をして知識を増やすのは常套手段です。

 

では、アクタージュを創るに当たり、取材すべき対象は何か?

 

まずは「役者」でしょう。

作品のメインテーマですから。

おそらく相当な量の映画や演劇を鑑賞して練り上げたストーリーなんだと感じますし、下手したら元役者の可能性もあると思います。

 

そして次に来るのが「少女」です。

 

主人公は女子高生なので、候補に挙がってもなんら不思議ではありません。

マンガの評判もうなぎ上りに上がり、理想をさらに追求しようとした結果、変な方向に事が進んでしまった…というように私は感じました。

もちろん、マンガの連載は激務なので、ただ単純に魔が差した可能性もありますが、きっと好奇心や向上心が少しはあったのではないかと思います。

 

作中で世界を動かしている黒山に感情移入し、「作品を創るためにはなんだってやる」という状態に陥った結果の「事故」と言っていいでしょう。

もちろん、被害にあわれた方に関しては気の毒に思いますし、一般的にあってはならないことだと思います。

ですが、創作に関わる人間は「感情移入した対象の考えがそのまま残ってしまう」なんてことは多少ある時もあると聞きます。

 

今回の事例だけに限りません。

 

例えば、物語の中で自殺をしてしまう役を演じた俳優は、「自殺をしたら楽になる」という感覚を持って芝居に臨まなければいけないという演技論を持っている方もいるでしょう。

「自殺をするのはお芝居である」と分かっていても作り出した感覚は体の中に残ります

そしてふと、ストレスを感じた時に「楽になりたい」と思うことがあるならば、「自殺」という選択肢が思い浮かぶのも不思議ではありません。

 

創作というものは非常に魅力にあふれていて、誰もが憧れを抱くものです。

ですが、快楽にはリスクが伴うのは世の常で、創作には「現実喪失」というリスクがあります。

 

そのリスクをカバーする方法は皮肉なことにアクタージュのなかで紹介されています。

 

それは「自分の居場所をつくる」ことです。

 

役者になる方はナイーブな人が多く孤独になりやすいです。

孤独のまま、創作の世界に足を踏み込むとおかしな考えに侵されやすいので、役者仲間との付き合いや、家族との交流を大切にして、今回のような事故をカバーするように心がけていきましょう。

 

これは「幸せになる覚悟」です。

 

rinda0884.info

 

あなたが自殺したり、逮捕されるのは自分の幸せですか?

 

そのためにも「居場所をつくる努力」をしましょう

 

RinDa